交通事故の被害者はPTSDになり心のケアが必要な場合がある

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大きな交通事故に遭うと身体にキズを負ってしまいますが、それだけではなく心にもキズを負ってしまうケースがあります。こちらでは交通事故の被害者になってしまった方、そしてその周りの方のために心のケアをする方法を紹介します。

身体のキズが治っても心のキズは治らないときもあるので、つらさを感じているなら早めに適切な対処を行いましょう。

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交通事故でもPTSDは起こる

自然災害や暴力事件などに巻き込まれて、強烈な体験をしてしまうと心に大きな負荷がかかります。その負荷によるダメージは時が経っても治らない場合があり、PTSD(日本語では心的外傷後ストレス障害)と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。

何かしらのきっかけでPTSDが引き起こされると、心にダメージを負ったときの記憶がフラッシュバックして、またつらい思いをしてしまうのです。もちろん、PTSDは交通事故の被害者にも起こるので気をつけなければいけません。

例えば、自動車のクラクションを聞くだけで憂鬱になったり、事故に遭った現場を通るだけでパニック状態になったりするなどいろいろな症状があります。健康に暮らすためにもPTSDは治すべきなので、疑いがあるときは心のケアをきちんと受けるようにしましょう。

なお、交通事故に遭った当人にはPTSDの症状がでなくても、周りの方に症状がでることもあります。それは当事者の家族や事故の目撃者などもショックを受けて、心に大きなキズを負ってしまうケースもあるからです。そのため、家族や目撃者であったとしても、心がつらい状況にあるときは適切なケアを受けることをおすすめします。

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メンタル系の診療科で診てもらおう

身体のキズは整形外科で診てもらうでしょうが、心のキズはそちらでは診てもらうことは不可能です。もちろん、軽く相談に乗ってもらうことはできますが、本格的な治療を行ってもらうのは無理でしょう。PTSDだと思われる症状が起こって、ドクターの診察を受けたいときはメンタル系の診療科を利用する必要があります。

もしも、総合病院の整形外科に通っている場合は、同じ建物内にメンタル系の診療科が存在しないか確認しましょう。存在していた場合は怪我を診てもらっているドクターに話をすれば、メンタル系の診療科を紹介してもらえる可能性が高いです。

もしも、同じ病院内に存在しない場合は、精神科と心療内科、もしくは両方がある医療施設を探してみましょう。総合病院や個人クリニックなど、メンタル系の診療科を用意してくれている医療施設は多いので見つけるのは難しくはありません。

ただ、精神科と心療内科があれば、どこでもPTSDを診てもらえるわけではありません。うつ病やパニック障害など、医療施設によって対応する病気が異なるからです。そのため、確実に治療をしてもらいたい場合は、PTSDに対応すると正式に公表している医療施設の利用をおすすめします。

本人ではなくても相談が可能

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入院中だったり外出するのを怖がったりして、PTSDに悩んでいる本人が精神科や心療内科を訪れられないケースもあるでしょう。その場合は、家族が本人の代わりに、専門家のドクターに相談することも可能です。今後、家族が当人にどのように接すればよいのか教えてくれますし、できる限り早く診察を受けさせるために必要なことも教えてくれます。

このまま放置していてはさらに悪化してしまう可能性があるため、PTSDに悩んでいる方を助けたいなら代わりに動いてあげましょう。

メンタル系の診療科は予約が必須

身体の病気や怪我を診てもらうための診療科は、基本的には飛び込みでも診察を受けることが可能なケースが多いです。しかし、心のケアをしてもらうための精神科や心療内科といった診療科は予約が必須のケースが多いので気をつけましょう。

一部の病院やクリニックでは、予約なしでの飛び込みでの診療も行っていますが、かなり数が少ないため見つけるのは難しいです。もしも、すぐにでも診てもらえるところを探したいときは、とにかくたくさんのところに電話で連絡を取って、できる限り早く予約ができないか確認してみましょう。

カウンセリングを受けることも考えよう

精神科や心療内科は基本的に薬や行動療法を使って治療をするところなので、交通事故の話をドクターに長々と聞いてもらうのは難しいです。もしも、自身の心情をじっくりと話して、つらさを伝えたいと考えているときはカウンセリングを受けることを考えましょう。

カウンセリングは対話によって心のケアをするところなので、カウンセラーにしっかりと自分の思いを伝えられます。現在の心境や交通事故に遭ったときのショックなど話したいことをすべて伝えれば、心を軽くするためのアドバイスをもらえるでしょう。

なお、カウンセリングを利用するからといって、精神科や心療内科に通うのをやめてしまうのはおすすめできません。カウンセリングだけでは解決できず、薬や行動療法を使った治療が必要なケースもあるからです。通院の必要がなくなったときは担当のドクターが教えてくれるので、それまできちんと通うのが大切です。

心のケアにお金が必要なときは

心のケアのために医療施設やカウンセリングを利用すると、それなりに費用がかかってしまいます。もしも、金銭的につらい状況にあるときは、交通事故の加害者に支払ってもらえないか確認しましょう。交通事故に遭ったことが原因でPTSDになり、専門的な心のケアをする必要がある場合、費用を加害者に請求できる可能性があるのです。

ただ、心のキズは身体のキズとは違い、目で見て分かるものではないのが問題です。そのため、交通事故が原因だと認めてもらえずに請求が簡単に通らない可能性があります。そのときは弁護士に頼って、法の力を借りて請求することを考えましょう。

相手の保険会社と交渉しなければいけないので、素人ではまったく歯が立たないケースが多いです。弁護士を雇えば自身の代わりに保険会社と交渉してくれるため、治療費を得られる可能性が高くなります。交通事故を得意とする弁護士がいるので、近場で探して相談することから始めましょう。

ちなみに、交通事故に強い弁護士なら慰謝料を増額するための相談にも乗ってくれます。

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一人で悩まずに診察を受けよう

交通事故に遭ったせいで心が大きなダメージを受けて、PTSDになってしまうのは珍しいことではないので、一人で悩まずに医療機関にて診てもらいましょう。PTSDに対応できるドクターの診察を受ければ、状態にあった処方薬や行動療法を提供してくれます。

悪化するまえに相談すれば、治るまでの期間を短くできる可能性があるので早めに診察を受けることはとても大切です。